セルフポートレート vol.4・・・明日 17日(日)・18日(月)は定休日につきお休みさせていただきます (町田市の外壁と屋根のことなら ぺんき屋美装)


1981年の昭和56年頃のセルフポートレート続きです
前回の内容はこちらからご覧になれますセルフポートレートvol.3

前回は養生や道具に関するお話しをさせていただきました。
今日は実際の施工についてです。
今では当たり前に『足場』を架けて作業を行っています。
それも、ステップのある安定した足場です

2022.2.22.jpg

ほんの10年前までは単管抱き足場と言ってパイプ足場を使って塗装の職人が架けるのも珍しくありませんでしたし、我が社でも架けていました。
これは、今でも激安業者さんがパイプの抱き足場で危なげな施工をしているのもたまに見かけます。

私が独立した36年前はまだパイプを使った金属の足場より丸太を使った足場の方が住宅工事ではポピュラーでしたね。
話をもう少し戻して、修行時代ですが、当時は足場を架けるというのはとても珍しくて(五本木塗装だけか?)、私が独立するまでの4年間で足場に登って作業をしたのは数えるほどしか記憶がありません。
ではどのようにして塗装工事をしていたか?
それはハシゴを使っての作業です。

2022.2 (11).JPG

2階は全てハシゴ攻めで例えば破風板、軒天井、雨樋の3か所で使う塗料を下げ壺に入れ刷毛と共に左手に持って、1回昇ったら手の届く範囲の破風板と軒天井と雨樋の3か所を同時に塗装します。
塗るのは右手だけですから一度ハシゴを架けると1m程度しか塗れません。
1m塗ったら1mハシゴを動かして足元を整えて・・・の繰り返しです。
そんなやり方でムラにならないように考えて施工をしていました。
今ほど塗料の性能も良く無いですから、当然乾きも今の塗料より遅かったので、そのような工程でも出来たのでしょうね。

2022.2 (13).jpg

当時の目黒区の住宅といえば家の周りのスペースにしても、今よりうんと余裕があったのでハシゴを架けて塗装するなんて事が出来たんですよね。
それでも、身体をのけぞらせてアクロバティックな格好で時には命がけと思えるような危険な環境で作業をするのは日常的でした。
今の世の中では、そんな環境で塗装職人を目指す人はまず居ないと思います。
私が今の職人より根性があったという訳ではありません
当時の職人の世界は塗装に限らず、こんな危険な労働環境なのが当たり前だっただけです。

そんな労働環境でも辞めなかったのは、自分の手で施工した建物が美しくなる事に魅力を感じたのと、こんな私にお客様が感謝してくれて喜んで下さることが単純に嬉しかったから。。

これは当時恐れる物など何も無く、大した学歴も無い私の様な悪ガキでも
『キチンとした仕事を続けていれば世の中に必要とされ、人に喜んでもらえて、その結果社会に貢献も出来るんだ!』と社会に飛び出してはじめて遣り甲斐を感じる事が出来たんです。
私の塗装屋のルーツはこの時に感じたこの気持ちにあります。

さて
今週も一週間ありがとうございました。
また、来週19日(火)からよろしくお願い致します!


メールでのお問合せは24時間受け付けていますのでお気軽にどうぞ!

10年~15年先の次の塗り替えまで安心してお過ごし頂ける塗り替えをお約束します
町田市・八王子市・多摩市の外壁塗装はぺんき屋美装


なぜ〝ぺんき屋美装〟の塗り替えは長持ちするのか、動画でご紹介させて頂いております。よろしければこちらもご覧ください
https://www.painterwork.com/video/

ではまた!!

セルフポートレート vol.3・・・明日 20日(日)・21日(月)は定休日につきお休みさせていただきます (町田市の外壁と屋根のことなら ぺんき屋美装)


1981年の昭和56年頃のセルフポートレート続きです
前回の内容はこちらからどうぞ セルフポートレートvol.2

今日は、当時の塗装工事の様子を少し紹介します

今では、経験のない方でもホームセンターに行けば塗装に関する物のほとんどが手に入れます

昭和57年ごろの私は塗装職人の見習いで世界が狭かったですから、他社の情報が無く世の塗装業界がどうだったのか分からない部分もあり五本木塗装店だけだったのかもしれませんが、塗装で肝心な『養生』など塗装には欠かせない消耗品の品揃えが最悪でした。

今では養生と言えばマスカ―が代表的に使われていますが、このマスカ―というのは布テープにビニールがついていてテープを貼るとビニールも一緒に貼れるという便利な品物です。
そのビニールを伸ばして必要な個所を布テープで止めるというが養生の基本です

2022.2.26.JPG

私の見習い時代はと言うと、新聞紙や養生テープは和紙テープ、そしてマスカ―と言えば、和紙に和紙のテープが付いた物でした。
これは後に知りましたが、車の塗装に使われていた養生用品だったようです
車両塗装では今でも使われているのかな?
そして、テープも布テープも良い物が無く、塗装が終わって剥がそうとすると粘着剤が貼った物に付着してまったく剥がれないんです。
ボロキレにシンナーを湿らせて使ったりしてゴシゴシと一日かかって掃除していました。
これには大変な苦労を強いられました。
いっそのこと養生しないで、塗装して汚れた所をシンナーで拭く方が早いのではないかと思うくらいでした。
実際にどちらも試してみましたが、どちらが正解とも言えなかったですね。

テープが剥がれなくなる原因は太陽に温められて粘着剤が柔らかくなる事や、柔らかくなった粘着剤に雨が降り固まってしまう事が主な原因でした。
社長に懇願して施工性の高いテープを取り寄せてもらい、新聞紙を貼りますが一雨降れば全て台無しです。
そこで、米袋に目を付けます
当時から米の袋はビニール製でしたので、自宅からはもちろん行く先々で米の袋をいただいて養生に使っていました。
それでも、テープの糊を落とす作業は見習いの仕事です
毎度、数日かかる無意味とも思える仕事は辛かったです。

ひとつ幸いだったのは私がこの業界に入った少し前にローラーが採用されていましたし、塗料も顔料をこして溶液と混ぜて塗料にするという時代をすれすれで免れる事ができました。
お蔭で、刷毛で全てを塗る事はほとんど無く、塗料は一斗缶から出すだけで使えました。
刷毛で全てを塗るという事は、刷毛目を全て一定方向で通すという意味になりますので、大変なコストがかかりますし、技術力を問われます。
新米にはローラーの登場はとても有り難かったですね。

2022.2.26 (2).jpg

今思うと
この頃の五本木塗装店は、どうしたらもっと施工性が良くなるだろうか?と考え行動する職人も居なくて言われたようにやっていれば良しとされる大変のどかな時代でもありました

私は見習いでしたが、当時からやるからには一番になりたい人間でしたので、誰に言われるではなくビニールを集めたり、従来の施工方法を見直したり思いつく改革はやりたい放題やらせてもらえました。
会社にはなかなか手助けしてもらえませんでしたが、発案する事は『良いと思うならやってみな』とおおむねやらせてくれた事は私にとってとても居心地の良い環境だったのは確かです。

今日はこの辺で、この続きはまたいつかお届けしますね。

さて
今週も一週間ありがとうございました。
また、来週22日(火)からよろしくお願い致します!


メールでのお問合せは24時間受け付けていますのでお気軽にどうぞ!

10年~15年先の次の塗り替えまで安心してお過ごし頂ける塗り替えをお約束します
町田市・八王子市・多摩市の外壁塗装はぺんき屋美装


なぜ〝ぺんき屋美装〟の塗り替えは長持ちするのか、動画でご紹介させて頂いております。よろしければこちらもご覧ください
https://www.painterwork.com/video/

ではまた!!



セルフポートレート vol.2・・・明日 20日(日)・21日(月)は定休日につきお休みさせていただきます (町田市の外壁と屋根のことなら ぺんき屋美装)


今日は前回のセルフポートレートの続きです
前回が気になる方はこちらからどうぞ セルフポートレートvol.1

五本木塗装店で見習いをはじめた訳ですが、お給料は働いた日数分が支給される日給月給という制度でした。
面白いのは、お昼ご飯が出るんです。
まるで飲食店の賄いのようですよね。
お給料は手間賃という言い方で確かお昼付きで一日4,500円だったと思います。

学芸大学駅を中心に港区の天現寺や、大田区の田園調布のお屋敷などで住宅塗装を生業とした塗装店でしたので、お昼が食べれるお店はいくらでも有りましたし、そば屋や町中華のお店には職人で賑わっていました。
活力を感じられる時代でしたね

「とにかく出てくれば昼飯は食えるんだからサボらないで仕事に来いよ?」そんなセリフをとくさんに言われ、四畳半一間に共同便所のアパートで貧しい一人暮らしをしていた私は喜んで『はい!もちろんです』と答えていました。

2022.2.19.jpg

この頃職人になろうと考える輩は、基本的に夜遊びが忙しくて朝起きれず仕事に出て来ないような連中が多くて、飯で釣るのが一番手っ取り早かったんでしょうね。

そのシステムは残念ながら、私が勤め始めて1年も経たずに廃止となってしまいました。
社長から会計士からお昼は自分持ちにしてもらうように言われたとかで、500円アップの日給5,000円にするので納得してくれと言われました。
当時、かつ丼が一杯500円で食べれてセブンスターが180円だったと記憶していますので妥当ではありましたね。

今思うと、ただお昼を食べるだけでなくて、必ずビールを頼む職人さんもいましたので、食事代がかさみ過ぎたのでしょう。

昼からビールをあおって作業する職人も今では考えられませんがそれにしても、ランチ付きとは今では考えられないシステムです
作業している職人全てのお昼ご飯を会社で面倒みれるだけの利益が出せている会社がどれだけあるでしょうか?
昭和の日本では、人を育てられる環境や力がこの頃はまだ零細企業といわれるような小さな塗装店にもあったのです。

とくさんと私は2人セットで都内の住宅やマンションなどの大規模工事、また都の入札物件で外務省関係、防衛庁、電電公社に関わるあらゆる塗装工事をやらせていただきました。
千葉にとくさんと泊りがけでアパートを一棟塗装した事もありましたが、男二人の共同生活は楽しく無かったですね苦い思い出です当時よくラジオから流れていた「すみれセプテンバーラブ」を聞くと今でもその頃の事が鮮明に思い出されます。

2022.2.19.2.jpg

何度となく仕事を変え、まるでジプシーのような生活をしていた私でしたが、今回は辞めませんでした。
それは、何も出来ない私に刷毛を握らせ『塗ってみな』ととくさんが自分の責任で私に実践を経験させてくれて、塗装の奥深さに触れる事が出来たからです。
朝出社しないとくさんをアパートまで会社の車で何度も迎えに行きました。
毎度酒臭い息を吐き車に乗り込み現場に行くという酒に溺れた生活をしていたとくさんでしたが、職人としては『粋』な会社にも頼られる腕の良い格好良い職人でした。
いつしか私の心には『もっと上手くなりたい』という願望がとても強くなっていたのです。

さて
今週も一週間ありがとうございました。
また、来週22日(火)からよろしくお願い致します!


メールでのお問合せは24時間受け付けていますのでお気軽にどうぞ!

10年~15年先の次の塗り替えまで安心してお過ごし頂ける塗り替えをお約束します
町田市・八王子市・多摩市の外壁塗装はぺんき屋美装


なぜ〝ぺんき屋美装〟の塗り替えは長持ちするのか、動画でご紹介させて頂いております。よろしければこちらもご覧ください
https://www.painterwork.com/video/

ではまた!!

代表多田のアレコレブログ

  • セキスイハウスのベランダ笠木・・・3月24日(日)・18日(月)は定休日につきお休みさせていただきます (町田市の外壁と屋根のことなら ぺんき屋美装)

  • 皆さんいかがお過ごしですか?しばらく安定していたお天気ですが、今日は朝から不安定で現場はお休みさせて頂きました。今日は、セキスイハウスさんの建物のベランダ笠木について書きたいと思いま
    >>詳しく見る
  • お休みのお知らせ・・・3月17日(日)・18日(月)は定休日につきお休みさせていただきます (町田市の外壁と屋根のことなら ぺんき屋美装)

  • 皆さんいかがお過ごしですか?ようやくお天気も安定しましたね!季節外れの長雨で、およそ1カ月に迫る工事の遅れとなってしまいました・・・気づけば3月も半ば春本番が目前に迫ってきて焦ちゃい
    >>詳しく見る
  • プロのコーキング・・・3月10日(日)・11日(月)は定休日につきお休みさせていただきます (町田市の外壁と屋根のことなら ぺんき屋美装)

  • 皆さんいかがお過ごしですか?ここ町田では、昨日も朝まで雨が残ったかと思えば夕方も一雨降り何とも安定しないお天気が続いていますね。そんな雨のお陰でしょうか、今朝は通勤路から見える富士山
    >>詳しく見る
  • ぺんき屋美装 町田市 外壁屋根塗装
  • 町田市 ぺんき屋美装 外壁屋根塗装
ぺんき屋美装